紬と絣の伝承館 宇治紬物語

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久米島紬(くめじまつむぎ)

  • 紬
  • 絹
久米島紬

久米島紬
産地
沖縄県久米島
特徴

久米島紬の特徴は、素朴な風合いと植物染や泥染めによる独特な色調にあります。

その美しさは、数多い沖縄の染織品の中でも際立っています。

現在日本全国で紬織物と名がつくものは二百以上ありますが、久米島紬はその中でも最も美しい織物の一つです。久米島ではかって、島を歩くと各家々から機の音が聞こえてきたといいます。久米島が「紡の里」と言われるのは紬織物が盛んに作られ、伝統技法による良質の紬を織りつづけているからです。

用途
着尺地、帯地
変遷

本土では、久米島紬を「琉球紬」と呼び愛用していた。十八世紀の末頃から薩摩藩を経て江戸で売られていました。その歴史は古く、十五世紀のなかば頃、堂之比屋(どうのひや)という人が明国(中国)に留学、養蚕技術を学び帰国し、絹布を織り始めたのが久米島紬の始まりと言われています。

その後、十七世紀に八丈島の泥染の技法などを取り入れ、現在の久米島紬が完成した。

久米島は第二次世界大戦の被害が被なかったことが幸いし、島には至る所に染料となる福木(ふくぎ)が生い茂っています。この福木の根元などに見かけられるつる草はグールと言う植物でこの草の根が染料となります。

技法

紬糸は古くはすべて島で生産していたが、現在は、養蚕をおこなっているのは宇江城、比屋定などです。経糸に生糸、緯糸に手引き紬糸を使います。糸の精練はガジュマルの木灰を水に入れ、約九十分煮て精練する。その後、川の水でよく洗い、地糸と絣糸に分けます。

絣柄はまず絵図を作り、それによって種糸をつくります。

染料は久米島に自生する植物であるサルトリイバラ(グール)、車倫梅(ティカチ)、ヤマモモ、ユウナ、フクギなどを細かく割り、長時間かけて煎じた染液に糸を浸け、1日5~7回染めては干し、干しては染めを10日間ほど続け、泥媒染を加えます。媒染に使う泥は鉄分を含んだ特殊なもので、このような工程を数回繰り返して久米島紬特有の渋い赤みを帯びた黒褐色を得ることができます。

そして、糸紡ぎからはじまり、図案、種糸の作成、糊張り、糸括り、染色、製織り、きぬた打ちなど全行程が分業体制をとらず一人の織手が複雑な手作業を行います。こうして柔らかい風合いをもつ久米島紬が生まれるのです。


昭和50年 伝統的工芸品として通商産業大臣の指定

昭和52年 県の無形文化財として指定

平成16年 国指定の重要無形文化財の指定 及び 保持団体の認定

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